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Tの調教 1 出会い

仕事仕事の出張の一週間が何とか終わって
「やった!」という解放感が湧き上がってくるように思った。
で、帰るのを一日延ばして上野のサウナに行こうと決めた。

上野駅で降りて本屋に立ち寄り、浅草通りから脇道へ入って、
もう一度曲がった地道のような狭い小路を少し歩いて行くと
鉢植えの植え込みの陰にガラスの自動ドアの入口がある。
入口を入ってすぐの番台のような受付のカウンターで
自動販売機で買ったチケットを渡して、バスタオルとタオルを受け取る。
土曜日の午後らしくロッカーの前は裸の人で溢れていた。
期待が高まる中、服を脱いで地下への湿った階段を下り行って
浴室の前に着くと、ここも全裸の男達でいっぱいだった。
洗い場の空くのを待っているらしい人が列を作って3人ほどいたが、
運よく空いている大浴槽にザブンと勢いをつけて飛び込んだ。
湯につかって、縁のタイルに首をのせ、入り口の方へ何気なく目をやると、
目の前の裸で並んでいるうちの一人が微笑みながら会釈した。
一人だけ他の人より頭が出ていて、男らしくガッチリとした体格の男だった。
スポーツタイプというか、顔も浅黒い感じで人懐っこく目が笑っていた。
つい誘われて反射的に会釈を返したが、知らない顔だった。
30代の後半、いや40代かも知れない力強さが全身にみなぎっていた。
好きなタイプだなあと思ったがやはり思い出せなかった。
その後、湯から出て、暗いサウナ室に入って奥へ奥へと進んだけれど
来たばかりだから、焦らない焦らないと思って、長居しなかった。

その後暫くして、2階のテレビの前で壁に背もたれして立っていると、
浴室で会釈をしてきた男がタオルで汗を拭きながら前を通った。
今度も軽く会釈をして、廊下をゆっくりと歩いて行った。
目で追いながら、反射的に、その後ろを追いかけて歩きだした時、
やっと、どこで会ったのか思い出した。
今日ここへ来るとき、山手線の電車で向かいの座席に
ラフなジャケットにチノパンなのに、すごく姿勢よく座っている
いかにも土曜日の午後のリーマンらしい30代の男性がいた。
そのアンバランスと言っていい何か不思議な清潔感に
「好感度が高いなあ」と上野に着くまでチラチラ見ていたのだ。
裸なので気がつき難くかったが、間違いなくその男だった。
その男も上野駅で下りたが、お互いに人込みに紛れてしまった。
ここへ来るまでの30分くらい前のことだった。
今、目の前を歩いているのはその男に違いなかったが、
会釈してきたのは彼の方でも意識してみていたんだと思えた。
急いで、後ろから近づいて腰に手を当てると、
わかっていたように振り返りながらこちらを見て、歩くのを止めた。
頷くように首を軽く上下に動かして確認するように微笑んだ。
すぐに近くの大部屋へ一緒に入ってみたが満員電車のようだった。
次の部屋へと行ってもやはりマットレスは空いていなかった。
それでも奥へ進むと一番奥の壁際に30センチほどの板敷があり、
そこはマットレスがないので、狭いながらもできた隙間が運よく空いていた。

音や匂いも充満しているように思えたが、なんとかそこへ割り込んだ。
彼もごく自然に抱かれながら、倒れるように寝転がった。
何も話さず、無言で、肩を抱きながら薄暗がりの中で唇を探して、
どちらからというのでもなく、なにかに憑かれたようにキスを始めた。
ミントの味がしたのが、彼の準備というか心構えというか感じられて、
それすらも、彼らしい好ましい個性として伝わってくるようだった。
夢中になって舌を差し入れると、強く吸い付いてきて彼も舌で返した。
下唇を軽く咬んで、右手の指先を体に沿って下へと這わして行くと、
筋肉質の固い体が悦びを感じるようにピクピクと何度も反応し始めた。
足で脚を巻き取るようにして両足を揃えさせると、腹のところで
彼の勃起させたものが生き物のように強く蠢いていた。
電車内で見かけてからここまで、一言も話したこともない、
お互いに何も知らない赤の他人の二人が今こんなことをしている。
知らないけれど知っているという不思議な関係がさらに燃えさせた。
軽く毛の生えた手足と固い胸が若々しさを感じさせたて、
彼の方も愛撫されているだけでなく、自分からも動こうとしたようだった。
彼の手が下半身の方へ伸びて触りに来ようとするのを抑えて、
その腕を握り背中の方へ押しながら肩の後ろへ曲げ上げた。
少しは体を捻じったが、それほど抵抗はしなかった。
それをみて、もう一方の手を取って同じように後ろへ回して上へ曲げた。
両方の腕が背中に回されて肩幅に合わせるように腕を押し込んだので。
思わず、後ろで縛られているような拘束感を感じ始めたと思う。
今回は特に意図的に始めたのではなかったが、S気が出てきた時に
相手がМかどうか調べるのによく使う方法だった。
その気のないものはすぐに腕を背中から解放しようとする。
彼の場合は抵抗しないで、腕を背中に回したままで喘いでるようだった。
何となく手応えを感じて、乳首を甘咬みして自分の手を肩から下へ
ゆっくりとずらしながら、腹から胸へあたる勃起の固さを探った。
握ると手の中で今までよりも固くビクビクして、何度も跳ねていた。
そこから根元へさらにタマへと移し、大きさや固さを指先に感じながら、
ゆっくり扱いて、彼の快感が上ってくるのを感じると急いで止め、
暫くして、また扱いては止めと繰り返す寸止めをしながら、
耳元に唇をつけるようにして囁くように甘い言葉責めに入った。
「感じているよな。こんなに固くさせて・・」と低くゆっくりという。
この返事が「うん」でなく、「ハイ」なら次へ進んでも大丈夫だ。
今迄にSМのリアルな経験がなくってもМっ気があるのは、
上気させながら、思わず「はい」と応えてしまうのが多いようだ。
ここでも、彼は「はい・・」と答えたので、寸止めを続けた。
その後、寝ころんでいる肩のところに座って脚で顔を挟んんで、
口にチンポを突っ込んで尺八させたりしたりもした。
誰の声も聞こえない、周りの人も気にならない二人だけの世界で、
暗闇の中のエロスにただただ溺れての2時間があっという間に過ぎて、
二人とも充分すぎる満足感を覚えて遂に終わった。

シャワーを浴びて、一人で爽快な気分になり、のんびりしていると
彼が来て、「あのー、もしよかったら、一緒に出ませんか」と言った。
勿論、望むところだったので、すぐに「うん」と言って外に出て、
近くの地下にある大きな喫茶店で話をすることにした。
「僕、実は電車の中から気になっていて、だから、二人とも、
上野駅で下りたときはラッキーと思ったんですよ。
でも、見失ったから、少しがっかりしていたんです。」と笑った。
新潟県出身で高校を卒業してから進学のために郷里を離れ、
現在は建設機器の会社の営業をしていると言った。
既婚で男の子が二人いるとも言った。
初対面にしては意外と正直に話しているという印象で、
新潟県人らしい厳つさとハンサムさにも改めて惹かれたが、
その時に彼自身が言った名前は嘘だったと後で分かった。

それがそれから10年以上続くTとの初めての出会いだった。

コメント

服従の証

若い頃、発展場で抱かれる時、無意識に自ら両腕を背中に回していたのを思い出します。

拘束感を感じたい気持ちもありますが、無意識の服従の証だと思います。

これから始まるbossy様とT様の主従の顛末を楽しみにしています。

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プロフィール

bossy63

Author:bossy63
ボッシーという名前でSМ男児に体験談を書いています。
かなりの数になったので最初の頃のは読みにくく成っています。
それでこのブログをはじめることにしました。
ほとんど実際に体験した話です。